児童虐待防止を啓発する取り組みとして1日、和歌山県田辺市本宮町の世界遺産、熊野本宮大社の旧社地・大斎原(おおゆのはら)に立つ大鳥居がオレンジ色にライトアップされた。
11月の「児童虐待防止推進月間」に合わせた市民活動「オレンジリボン運動」の一環。NPO「和歌山子どもの虐待防止協会」(桑原義登会長)が本宮大社の協力で初めて実施した。
大鳥居の下にある13基のライトと車に載せたライト1基の計14基でライトアップ。辺りが徐々に暗くなる中、高さ33・9メートル、幅42メートルという日本一の大きさの大鳥居がオレンジ色に浮かび上がった。
協会の柳川敏彦事務局長は「今年の運動のメインイベント。大鳥居は皆さんによく知られている場所であり、運動を広く発信することにつながれば」、九鬼家隆宮司も「大鳥居は日本の平穏や世界の平和を祈念して建てたもの。運動の意義にも合致しており、この場所から発信できればとの思いで賛同させていただいた」と話した。
協会では今回、県内6カ所でライトアップを計画。紀南地方では1日に大鳥居をライトアップしたほか、那智勝浦町浦神にあるロケット「カイロス」のモニュメントも1日から11日までオレンジ色に彩るという。